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“嵐を乗り越えられる” 人間になろう|白石康次郎さん(海洋冒険家)|RAW SKOOL ROLEMODELS 015

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 社会で活躍する「カッコいい」オトナをリレー形式でご紹介し、ストリートで夢中になる次世代へのメッセージを発信する連載「RAW SKOOL ROLEMODELS」。

 重ねること15回目の今回は、前回の民間宇宙飛行士・山崎大地さんからのリレーで、海洋冒険家・白石康次郎さんからのアツいメッセージです。

 単独ヨット世界一周を3度成功させ、ヨットでの太平洋横断最速記録を更新。多くの講演・執筆活動のほか、シーボニアマリーナでの親子塾「リビエラ海洋塾」等、ご自身が輝き続ける「現場」を大事にされている白石さん。

 ヨットというと華々しい世界の印象ですが、文字通りの無一文・裸一貫からのスタートだったという白石さん。エネルギッシュで、イキイキとしたアツいインタビューになりました。

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100円から始まった、世界一周への夢

「物心付いた時にはすでに、船で世界一周をしたい!というのが夢でした。僕はよく昔からの友人に、『白石くん、本当に変わらないね」と言われます。鎌倉育ちで、小さい頃から海に出かけて、山で基地や遊ぶモノを作っていたので、確かに昔からやっている事は変わらないですね。規模が地球規模になっただけで(笑)。
 ただ、僕は決してヨットの才能があるわけではありません。むしろ下手だと思っています。例えばゴルフなんかだと、石川遼くんよりも遠くにボールを飛ばせることが出来るので、才能があると思っているんですが(笑)。
 けれども、僕はヨットに対して『夢中に』なることが出来た。夢中になれると、どんなに大変でも、辛くても、行動出来てしまうんですね。世界一周を志した時、ポケットに100円も入っていませんでしたから(笑)。船を買うお金なんか無いので、親方に無理やり押しかけて、2年間給料なしで、住み込みで働きました
 夢中になる、ということは、絶対に若い時の方が良いです。行動も出来る、時間もある、なりよりエネルギーがありますから。」

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“嵐を乗り越えられる”子どもを育てたい

「僕は、主催の海洋塾でも講演でも伝えているんですが、子ども達には嵐を避けるのではなく、嵐を乗り越えられるように育ってもらいたいと思っています。
 大事なことは、周りの環境や大人ですね。子どもや若者がまっすぐ素直に進みたい時に、ほとんどの大人は『~しないと大変だ!』『~しないとダメだ!』というふうに、『恐れ』を植え付ける。僕もかつて、たくさんお言葉を頂戴しましたけど(笑)。
 それから『感謝しなさい!』って言っている人をよく見かけますが、感謝なんていうものを教えることは出来ないと思います。自ら成功し達成し、自ら気づいた時に、頭が自然と垂れてくるもの、それが感謝なんです。まさに『実るほど頭を垂れる稲穂かな』。昔の人は上手いこと言ったモノです。
 大人は、グチグチ言わず、大きな度量で、信頼して待ってあげることが大事だと思いますね。」

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諦める=明らかに見極める、ということ

「僕は、世界一周を2回失敗して、3回目でやっと成功することが出来ました。これまで、失敗してもいいと思ったことは一度たりともない。毎回、全力で成功させようとしてきた。
 失敗した2回は、どうしようもなく投げ出したのではなく、自力で戻って来られるギリギリのラインをプロとして見極めて引き返しました。20年経った今でも、あの時引き返さずに行けたんじゃないか?と思うこともあります。
 けれども、もともと『諦める』という言葉は、仏教用語で『明らかに見極める』という意味なんです。決してネガティブな意味ではないんです。もうこれ以上どんな手もない、右も左も行けないという状態になって、初めて『諦める』。まだ手が残されているうちは、諦めてはいけませんよ。ただ、いよいよ諦める時はスパっと、引きずらない。
 例えばビジネスでも、失うことが怖くてドロドロと引きずらないで下さい。この話は、少し難しいと思いますから高校生以上限定です(笑)。高校生以下には、諦めるな!と言いますね(笑)。」

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白石さんから、若者と大人へのメッセージ

世の中というのは、絶対に明るい方に合わせていくべきなんです。公園の遊具でケガをしたら、遊具を撤去するのではなく、ケガをしないように教えることが大切なんです。ボランティアをするのならば、まずは自分が幸せになることが大切なんです。大人の役目は、グチグチ言うことではなくて、自分自身が輝いてまず幸せになる、何かに夢中になるということなんです。それが、子どもたちの魂に火を灯すということなんです。
 そして若い人は、素直に、生意気に、真っ直ぐ伸びて下さい。そして、途中でモノごとを投げ出さない事です。先ほども言ったように、もう少し頑張れば!もう少し勉強すれば!あの人にお願いすれば!と、何か道があるうちは終わりではありません。そして、何かに本気になることは、本当に素敵なことです。なんでも良いんです。魂が燃えるような、夢中になる趣味がある人は、とても魅力的だと思いますね。」

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 歴代ROLEMODELSの中でもトップクラスにエネルギッシュだった今回のインタビュー。1つのことに関して、あらゆる角度からモノを見られる洞察力に、ただただ感服しました。
 下記に、白石さんオススメの書籍と映画をご紹介。特に、恩師である石橋正さんの『乾杯!海の男たち』で泣くことが出来れば、一人前の男だそうですヨ。時間のある際に是非!

カンフーパンダ
乾杯!海の男たち

 次回のインタビューも、是非お楽しみに!

白石康次郎オフィシャルサイト
http://www.kojiro.jp/

白石康次郎フェイスブック
https://www.facebook.com/kojiro.shiraishi.9

撮影協力:リビエラ逗子マリーナ
http://www.riviera-r.jp/zushi-marina/

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